ブレストでは下車せず、そのまま列車に乗り続けて、ポーランドに入国する予定だった。
ブレストより先の切符については、列車の中で買う予定でいた。
国境警備隊が列車に乗り込んできて、開口一番、こう言った。
「国境から国境 （緩衝地帯） が無銭乗車になる可能性がある。通しの切符をもってない
のなら、この駅で降りなさい！今すぐ！」
「切符は列車の中で買う！もしくは、ポーランドに入って最初の駅で買う！」
そう説明しまくって、列車の中にしつこく居座ったが・・・・・・
５人とも、列車から引きずり降ろされてしまった。
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こっちは、超軽量級のため、ひょい！と簡単に
つまみ出されてしまった。
チクショ〜〜〜！ 足止めは時間の無駄。
ブレストは国境駅。駅自体はそれなりに大きい
けど、駅の構内（建物の中）は薄暗くて、これと
いった施設はない。
駅のくせに、案内表示板も看板もない。 ホンマに摩訶不思議な駅。
切符売場はどこ〜！？ 構内を探しまくって、ポーランドのワルシャワまでの切符を購入。
列車が出るのは、１０時間後。
たまらんわ〜！ こんな所で１０時間も、どないせ〜っていうんやろ・・・
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ソ連崩壊後、迷走する社会に不安を感じて国外脱出
するつもりなのか、家財道具一式？と思うような荷物
とともに大勢の人が構内にいた。 列車でお引越し？
夕方前、列車に乗るために改札口に行くと、やはり、
人でごった返していた。 ありゃま〜戦闘モードやん！
改札口に殺到する群衆を、国境警備隊が阻止しよう
としている。 あの改札口を通らなアカンのか〜と思う
だけで、憂鬱な気分に・・・
改札口手前のブースで出国審査を済ませた。 ロシアのビザやのに・・・・・
入国審査はロシア共和国で受け、出国審査はベラルーシ共和国で受ける。
ん〜、やっぱり、ソ連のまま！といった感じがしてしまう。
当面の間、公的業務の一部は、ソ連の枠組のままでやっていくのかな？
ま〜、独立国家共同体やから、兄弟みたいなもんか。
審査が終わると案の定、ビザ（バウチャー）は取りあげられた。
ロシアに出入国した痕跡はパスポートには一切ない。 これって、不気味なことでもある。
だって、パスポートに出入国の記録が、まったく残らないということは・・・・・
何かあったとしても、国が隠そうと思えば、どうにでもできるってことやん。
「そんな外国人、入国してませんけど〜」 って、言おうと思えば言える。
ソ連（ロシア）って、そういうことを平気な顔して言いそうやもんな〜。 笑
さ〜て、気合を入れて改札口を突破するぞ！ どんなことがあってもこの列車に乗らな！
５人でスクラムを組んで改札口に。 外国人は５人だけ。
押し合いへし合い！ 警備隊が行く手を阻む。
こらぁ〜どけ〜〜〜、わしらは外国人じゃ〜！ 出国せなアカンのじゃ〜！
押しまくって改札口を突破。 半分ケンカ腰。 列車のシートに座って、やれやれ！
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ポーランドのビザ（左のページ） 
今回は16ドル払った：笑 |
イタリア人、ドイツ人、アメリカ人は、ポーランドの
ビザはいらない。日本人だけビザがいる。トホホ！
前回、ポーランドに入国した時は、国境で入管職員
が列車に乗ってきたので、アホのふりしてビザ代を
ちょろまかしたけど、果たして今回は・・・
残念！ 駅の中にある入管事務所に出向かなアカン
かった。 “あの手” は使えないってことやな。
手続きしてる間に列車が出た！ それだけは絶対に避けたかったので、猛猛猛ダッシュで
駅の入管事務所に行き、手続きをした。 しっかり１６ドル取られた。 当たり前か。笑
急いで列車に戻る。 はぁ〜、やれやれ！
午後１１時２０分 ワルシャワ駅に到着。
ベルリン行きの列車が出るのは午後１１時１５分。 列車の出発が遅れていれば乗れる！
わずかな望みを託して列車が出るホームに向かって走った。 マンガでよくある、走ってる
足がグルグル高速回転して見えない！ それと同じような勢いで走った。
くそ〜〜〜〜〜っ！ ギリギリ間に合わなかった。 ギリギリアウト！ 残念無念！
せっかく走ったのに！ すでに列車はホームになかったが、天井から吊り下がってる案内
表示板が、パタパタパタパタパタ・・・・ 音を立てて動いていた。
列車が出た直後という証拠やん。 あぁぁぁぁ悔しい！
時間にルーズな南国なら、余裕で乗れてたやろうな〜。
ということで、ワルシャワ駅の寒くて汚い待合室で過ごすことに。
こりゃ〜覚悟がいるなぁ。 寒くて寝るのは無理、無理、無理。
